本日のデータ
日付 7月 1(火) 天気曇り
旅日数396日目 体調疲れ気味
寝床大泊野営場 現在地鹿児島県佐多町
移動 神川キャンプ場→根占町→佐多町→日本本土最南端→大泊野営場

走行距離46.24km 総走行距離9851.3km
走行時間3:12 平均速度14.4km/h

本当の日本本土最南端到達!!
 昨日は日記更新後、直ぐに眠った。21時頃だったと思う。夜は強い風が出てきたが雨は降らず、テントが濡れる事は無かった。良かった。
 朝、6時50分起床。曇りだ。天気予報を見ると、今日は曇り。よし、出発だ。ギリギリまで携帯電話を充電させて貰ってテントを畳んで出発の準備。充電は終わってなかったが携帯を回収して出発。
 昨日の夜に風が吹いてきた頃から分かって居たのだが、またしても今日も向かい風。梅雨前線が九州の北の方にあるというのだから仕方ない事なのだ。夜よりは風も収まったが、それでも走行には支障がある向かい風だ。風を掻き分ける様に南を目指す。佐多町に入ってR296から県道68に。その境目にある。Aコープで朝食兼昼食を買う。朝食は500mlのコーラだけだったのでここまで来ただけでもうお腹が減って力が出なかった。県道68に入って小さな神社で休憩がてら買った食べ物を食べる。半分を昼食に食べようと、残して出発。いきなり峠越えだ。見通しの悪いウネウネ道を汗をダラダラ流しながら登っていく。峠を越えてダーっと下る。そしてまた峠。県道68にあるふれあいパークという所で。休憩。ここに車で来ていたオジサンに話しかけられ、暫く話をする。自転車で埼玉から来たと言うと誰でも驚いてくれるので話概がある。ふれあいパーク近くの道路標識に、「佐多岬まで2700km」と書かれていた。きっと佐多岬から宗谷岬を目指して旅立った旅人はこの看板を見てやる気を出すのだろうな。旅人の心を分かってる標識だ。自分も宗谷岬からここまで2700kmなのかーとちょっと感激。でも、もう9800キロ以上も走ってるのだから意外と短いなと思った。きっと日本一周では無く、縦断だったら3000キロ位で終えられるのだろう。
 ひたすら向かい風と戦いながら走る。普通に走るのより倍は疲れる気がする。なんとか県道68から佐多岬までの分かれ道まで来た。佐多岬方向に右折する。すると直ぐに、料金所があった。 ここが悪名名高い佐多岬ロードパークの料金所だ。もしかしたら、つい最近自転車も通れる様になったかも。と淡い期待を胸に、料金所に行くが、やっぱり通れないとの事。一応ここから佐多岬に行くバスの時間を聞いて大泊野営場を目指した。野営場は料金所の左の道を3、4分行けばある。
 大泊野営場をちょっと見てから、料金所の左の道を野営場よりももっともっと先に進む。野営場からの先は凄い急な上り坂だった。汗を吹き出して登ったが、結局登り切らずに押した。この坂の斜度は何%あるのだろう?なんとか登り終えて、下り。サタデイ号と言う船の発着場に来た。実はここに来たのは理由がある。海岸沿いを歩いていけば、ロードパークの最南端にある展望台よりも南に行けるのだ。この事は旅に出る前から噂には聞いていた。でも実際に行った人を知らないし、インターネットを見て調べても実際に行った人のレポートは無かった。だから、お金を払ってバスに乗って行くか、夜にロードパークに忍び込んでゲートを越えて行くしかないと思っていた。実際、旅に出る当初は夜に忍び込もうと堅く心に誓っていた。「自力で行く」という事にこだわりたかった。だが、去年の9月頃だっただろうか?B-PALというアウトドア雑誌の、シェルパ斉藤さんの「行き当たりばっ旅」という有名な連載コラムに、歩いて佐多岬に行けるルートを掲載されていた。そのルートは「最南端トレイル」と名付けられ、今後このルートを歩く旅人の為に山越えをするときの道等には道が分かるようにテーピングをしてくれていた。自転車や、歩いて旅をする人にはこれ以上無い有り難い事だった。コラムには地図まであるので必携だと思った。自分はその雑誌を迷うこと無く購入して、シェルパ斉藤さんのコラムを切り出して佐多岬に来る今日この日まで大切に持っていた。そして今日、実に9ヶ月振りにその切り出したコラムを読んだ。コラムには、今後この最南端トレイルを歩く人のために、サタデイ号の発着場に、このコラムに載せたのと同じ地図を置かせて貰ったと書いてあったので、コラムに乗ってる地図は持っていたが是非欲しいと思ってサテデイ号の発着場に寄ったのだった。が、今日は悪天候のため、欠航で、ターミナルも閉まっていた。うーん、残念。まぁ地図は持っていたので行くことにした。防波堤沿いを進んで行けるところまで行く。そこで自転車を降りて防波堤から階段を下りて海岸沿いに歩いていった。
 今日の干潮は14時過ぎ。歩き出したのは12時丁度だ。理想的な時間と言えた。歩き、断崖に阻まれたら地図を見て、迂回路を探す。シェルパ斉藤さんが付けたテーピングはちゃんと残っていた。断崖を迂回するのにちょっとハードな山登りをする事もあるが、適度にハードなので冒険気分で楽しい。たまにテーピングが見つけにくいばしょもあるが、簡単に行けたのではつまらない。その程度の不便さがある程度が丁度良い。テーピングが見つけにくい場所は、見つけやすいようにテーピングの場所を変えようかと思ったが止めた。途中、カメノテ(貝)がたくさんあったり、ウミガメの死骸(臭かった)があったりして冒険気分で歩けた。1時間ちょっと歩いて、遂に本当の最南端に到着した。間違いなくロードパークで行くよりも南に居る。しかも、その本当の最南端は一枚岩のテラスの様になっていて、凄く落ち着く場所だった。が、今日は風が強く、ちょっと長居は出来なかったので写真を撮って戻った。
 帰りは来るときよりも潮が引いていたので、出来るだけ山は越えないで海岸沿いを行こうと思って歩いた。そしたら、なんと、一つも山越えをする事無く帰ってこれた。まぁ、滑って落ちたら死ぬかなと思う場所は幾つかあってオススメは出来ないが、不可能な事は無い。自分は、往復2時間5分というタイムだった。
 帰りも急な上り坂を押してキャンプ場に戻った。うん、有意義な一日だった。自力で最南端まで行けたし満足だ。シェルパ斉藤さんには感謝である。旅人思いの旅人だ。
 帰って、キャンプ場にある水シャワーを浴びる。シャワーまであって無料で使わせてくれるキャンプ場は嬉しい。本土最南端の地と言えども、この時期の曇りの日に水シャワーはちょっとばかしキツかった。着替えて、今まで着ていた服を洗濯して干す。この服、何日着ていたのだろうかと考えたら6日だった。道理で汗くさい わけだ。炊事棟に洗濯物を干して、炊事棟の中にテントを張る。 暫くテントの中で明日の走行ルートを考えてたら眠くなってきた。今日は大して走ってないが、アップダウンだらけの道で、しかも向かい風で疲れた。眠気を吹っ飛ばして近所(自転車で4分位の所に売店があって便利。)の売店に行って、ビール等を買って今日もビールを飲みながら日記を書き、 そろそろ寝ようかなと思っていたら外から「今晩は」と声がした。テントを開けて見てみると、チャリダーだった。もう誰も来ないだろうと思っていただけに、こんな時間にキャンパーが着たのに驚いた。 話をすると、彼は香港の人で、名前はサムさん。ニュージーランドで勉強したという日本語は流暢だ。 桜島からここまで走って来たらしい。彼は日本の美味しいラーメンを食べ歩きながら自転車で日本縦断している人だ。東京からここまで走ってきて、これから電車で北海道に行って、また美味しいラーメンを食べ歩きながら自転車で東京を目指すという。いろいろな旅のスタイルがある。サムさんはラーメンを食べ歩きいつか自分の店を持つというのが夢らしい。
 自分と同じように炊事場の中にテントを張って、一緒に飲もうと言う事になって、歩いてビールを買いに行く。またビールを飲む事になるが、一人で飲むよりもずっと楽しいのでまぁいいや。 ビールを買って色々話をしながらキャンプ場で飲む。凄く穏和で楽しい人だ。サムさんがこの旅の名刺をくれたので、自分も最近使ってなかった名刺をバックの奥底から引っぱり出して渡した。 自分の名刺を見たサムさんは、もしかしたら自分のページを見たことがあるかもと資料を出してきた。その資料とは、自分のホームページの装備のページを印刷したものだった。まさか自分のページを見てくれたなんて、そして印刷して持っていてくれたなんて凄く嬉しかった。サムさんは自分の装備のページを参考にして旅に出てきてくれたのだそうで、それもまた嬉しかった。自分はこのホームページを自分の旅の記録としても書いてるが、今後旅をする人にすこしでも参考になればと思って書いている。その思惑通り自分のページを参考にしてくれた人が居た。しかも実際に会えたので嬉しかった。一緒にお互い写真を沢山撮った。飲み終えて、自転車で佐多岬に行く方法を伝授した。その後、サムさんはシャワーを浴びに行って、自分はテントに戻り 最後に牛乳を飲んで歯を磨いて眠った。21時半頃だったか?
 明日も天気はなんとかなりそうだ。明日のルートは今日以上に厳しそう。場合に寄っては100キロ前後走る事になりそうだ。アップダウン盛りだくさん&峠2つ越えて100キロ。頑張ります。

PS。最近(西表から帰ってから)パソコンの調子がおかしい。電源がなかなか入らなくなってしまった。このパソコンが壊れてしまったわどうしよう。今後日記の更新が出来なくなってしまう。困り者だ。なんとか直って欲しいのだが、無理かなぁー。







宗谷岬まで2700kmの看板

本当の最南端到達! いぇーい。